活性酸素を除去する新型酵素を昆虫から発見した論文が Scientific Reports 誌に掲載されました
2019. 02. 19 /
当センターの坊農 秀雅 特任准教授と仲里 猛留 特任助教が参加する、国立大学法人東京農工大学大学院農学研究院生物生産科学部門 天竺桂 弘子 准教授を中心とした研究グループによる論文 “Comparative analysis of seven types of superoxide dismutases for their ability to respond to oxidative stress in Bombyx mori” が Scientific Reports誌に掲載されました。
論文はオープンアクセスで、下記URLからご覧いただけます。
https://doi.org/10.1038/s41598-018-38384-8
公開されているカイコやタバコスズメガの遺伝子データベースから、活性酸素を除去する酵素SuperOxide Dismutase(SOD)を、バイオインフォマティクスを用いて予想される遺伝子産物の類似性に着目し探索しました。その結果、カイコでは既に知られている3タイプに加えて新しい4タイプのSOD遺伝子が存在することを発見しました。
4種類のうち2種類は、既知のSODでは知られていないユニークなタンパク質構造を持ち、それらの発現は組織や発生段階、ストレス要因に応じて異なっていました。
さらに、タバコスズメガではカイコと共通するSOD遺伝子と共通しないSOD遺伝子が存在し、それぞれの昆虫において異なる遺伝子を使い分けていることが分かりました。
DBCLSは、遺伝子データベースからの探索ならびにバイオインフォマティクス解析といったドライ解析において貢献しています。
詳細は東京農工大学のプレス発表をご覧ください。