研究開発

DBCLS では、国内外のデータベースの統合化をはじめ、データベース利用者の利便性向上を目的としたアプリケーションや基盤技術の研究開発を行っています。また、各種データや既存のデータベースの統合化支援や、そのためのデータ標準化の整備を進めています。これらの研究開発および諸活動は、国内外の多くの関連する研究機関と連携して進めるとともに、得られた成果はウェブなどで公開しています。

データベース統合利用のための環境構築

統合データベースの価値を研究者に届け、日々の研究で有効に利用できるように、ウェブサービスやコンテンツの充実を図っています。特に、ゲノム情報や遺伝子発現情報を統合的に検索するためのインタフェースや自然言語で検索するためのインタフェースを持つウェブサービスを開発しています。それらを医療やゲノム編集などに応用するためのツールも開発しています。

  • 【自然言語による統合検索】

データベースの効率的な運用と拡張

データベースや各種のサービスを運用するにあたり、セマンティック・ウェブ技術に基づいた運用や、分散環境への対応についての調査・研究開発を行っています。研究開発の成果として公開されたデータベースを安定的に運用するため、新規技術の導入や既存のデータベース利用者への対応なども継続して行うとともに、 RDF 化されたデータを効率よく扱うための技術を開発しています。

データベース統合化のための基盤技術開発

DBCLS ではセマンティック・ウェブ技術を用いたデータベース統合を推進しています。セマンティック・ウェブにおけるリソースを記述するためのフレームワークである Resource Description Framework (RDF) をデータベースに用いることにより、個々のデータに含まれる情報をより高い利便性で扱えるようになります。また、そのようなセマンティックを重視したデータベースの統合には、専門家や文献からの知識によるデータ間の関連の意味付けが重要となります。これらの RDF 化を支援し、データベース統合のための基盤技術を開発しています。

統合化支援と統合化のための国際標準整備

個別のデータベースを有機的に繋ぐことにより、それぞれのデータベースの価値をさらに高めることを目的として、国内外で構築されるデータベースに対し、DBCLS で開発している RDF 技術を元にデータベース統合の支援を行っています。そのために必要な国内外のデータベースを構築する研究機関と連携を図っており、DBCLS はセマンティック・ウェブによるデータベース統合の国際標準の整備に貢献しています。