--- --- ヒトゲノムバリアントの統合データベースであるTogoVarに関する論文が Human Genome Variation 誌に掲載されました | DBCLS

ヒトゲノムバリアントの統合データベースであるTogoVarに関する論文が Human Genome Variation 誌に掲載されました

当センターの三橋信孝特任研究員、片山俊明特任准教授および川島秀一特任准教授らによる論文 “TogoVar: A comprehensive Japanese genetic variation database ” が Human Genome Variation 誌に掲載されました。論文はオープンアクセスで、下記URLからご覧いただけます。

https://doi.org/10.1038/s41439-022-00222-9

多くのサンプルを集めて作成したヒトゲノムバリアントのデータベースは疾患の原因となる遺伝子を探索するための基盤情報です。日本人集団と外国人集団では存在するバリアントやその出現頻度が異なるため、日本人集団のバリアントデータベースが欠かせません。また、比較対象となる外国人集団のアレル頻度、臨床的意義、ゲノムワイド関連解析結果ならびに参考文献などのバリアントの解釈に必要な様々な情報を研究者が収集し整理、統合するのは容易ではありません。これらの情報を使いやすく整理された形で提供するために、DBCLSとNBDCは共同でTogoVar (https://togovar.org/)を開発し、2018年6月より公開・運用しています。開発開始時点で対象データのいくつかがNBDC RDFポータルなどからRDFで公開されていたため、データ統合作業を軽減できました。さらに、RDFを利用したアプリケーションの開発を効率化するミドルウエア(TogoStanza/MetaStanzaSPARQListおよびSPARQL-Proxy)の活用により、システム開発期間を短縮できました。また、バリアントが検出された個人毎のゲノムデータは、NBDCヒトデータベース/Japanese Genotype-phenotype Archive (JGA)に利用申請することにより取得できます。NBDCヒトデータベースに寄託されるデータの増加にともない、TogoVarに格納されるバリアントの数と質の向上が期待されます。