うつ病スクリーニングスコアと腸内細菌叢の関連を解析した論文が Bioscience of Microbiota, Food and Health 誌に掲載されました
2024. 06. 18 /
当センターの客員准教授の大田達郎 千葉大准教授が参加する研究グループによる論文 “Differences in the human gut microbiota with varying depressive symptom severity scores” が Bioscience of Microbiota, Food and Health 誌に掲載されました。 論文は下記URLからご覧いただけます。
https://doi.org/10.12938/bmfh.2023-049
うつ病は一般的な精神健康障害であり、COVID-19パンデミックでは社会活動の低下により、その注目度がさらに高まりました。腸-脳軸と呼ばれるシステムにより、腸内細菌叢が精神健康の治療対象として注目されていることから、研究グループでは日本に住む人々の腸内細菌叢とうつ病の関連性を調査しました。腸内細菌検査サービスを受けた参加者のデータと、うつ傾向を評価するアンケートを分析した結果、うつ病スクリーニングスコアに基づくグループ間で腸内細菌叢の構成に有意差は見られませんでしたが、ビフィドバクテリウム科、ストレプトコッカス科、ベイロネラ科の細菌が異なる存在量を示す可能性が示されました。この発見は、うつ病治療のための腸内細菌叢に基づく介入の可能性を強調しています。本研究はDBCLSと株式会社サイキンソーとの共同研究によるものです。