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国際協力により難病情報の国際共有を実現

「難病」は日本独自の疾患分類であるため、国際的な情報統合および共有が困難でした。そこで私たちは、国内で初めての難病名語彙集NANDO(Nanbyo Disease Ontology)を構築し、NANDOを利用して国内の難病情報を統合するポータルサイトNanbyoDataを構築してきました。
この度、国際的に数多くのデータベースおよびシステムで活用されている疾患名語彙集Mondo(Mondo Disease Ontology)がNANDOへのリンクを採用しました(releases/2024-07-02 から)。これにより、Mondoを活用している国外の臨床医や研究者が、日本の難病情報にアクセス出来るようになりました。今回のMondoとNANDOとの国際協力が、日本の難病情報の国際共有を促進すると期待されています。

  • Mondoエントリ上のNANDOリンクの例(ページ右下のリンクから同等のNanbyoDataエントリへつながります): Huntington disease

  • Nanbyo Disease Ontology(NANDO)について
     NANDOは、指定難病及び小児慢性特定疾病(2024年6月時点で、それぞれ338疾患、814疾患)を対象とし、それらのサブタイプ疾患も含め体系的かつ網羅的に整理した語彙集です。NANDOは、国際的に数多くのデータベースおよびシステムで活用されている疾患名語彙集Mondoと、相互に関連付けられています。そのため、国内の臨床医や研究者がOMIMやOrphanetといった国外の主要疾患データベースから難病関連情報を取得でき、また国外の臨床医や研究者は日本の難病情報にアクセスできます。

  • 難病情報ポータルサイト(NanbyoData)について
     NanbyoDataは、DBCLSで開発されたMetaStanzaと、DBCLSがRDF(Resource Description Framework)技術を用いて整理を進める統合データベースを用いて、NANDOに収録されている各疾患の関連情報を統合しています。これにより、これまで入手することができなかった難病に関する国外の遺伝情報や表現型情報など、国内外の様々なデータベースから自動的に集約された情報を閲覧することが可能です。