セマンティック・ウェブによるゲノムデータベース TogoGenome と分散可視化フレームワーク TogoStanza に関する論文が Database 誌に掲載されました
2019. 01. 18 /
当センターの片山俊明特任助教、川島秀一特任助教、岡本忍特任准教授、守屋勇樹特任助教、千葉啓和特任助教、内藤雄樹特任助教が参加する研究グループによる論文、「TogoGenome/TogoStanza: modularized Semantic Web genome database」が Database 誌に掲載されました。論文は下記URLからご覧いただけます。
https://doi.org/10.1093/database/bay132, PubMed
DBCLS ではセマンティック・ウェブ技術によるデータベース統合を推進してきています。TogoGenome はその有効性を実証するために 2012 年より開発を続けてきた、ゲノム・遺伝子・表現型・環境・病原性などの多様な情報を RDF とオントロジーを利用して統合したゲノムデータベースです。TogoGenome では、ゲノムの決まった真核生物から原核生物まで約1万生物種を収録しており、その RDF データ量は 68 億トリプルにのぼります。セマンティック・ウェブの採用によって、複数のオントロジーを組み合わせたファセット検索や、比較ゲノムなどのユニークな機能が提供されています。また、遺伝子などのレポートページを構成する各要素は、あわせて開発した TogoStanza フレームワークを用いてモジュール化されており、他のデータベースでも自由に組み合わせて再利用することができるようになっています。TogoGenome/TogoStanza では、リアルタイムに SPARQL 検索を行って結果を表示しており、従来のゲノムデータベースと遜色ないパフォーマンス、セマンティック・ウェブならではの機能性、多様なデータへの拡張性、データベース構成要素の再利用性を実現しました。
Toshiaki Katayama, Shuichi Kawashima, Shinobu Okamoto, Yuki Moriya, Hirokazu Chiba, Yuki Naito, Takatomo Fujisawa, Hiroshi Mori, and Toshihisa Takagi, TogoGenome/TogoStanza: modularized Semantic Web genome database, Database (Oxford), 2019, 1–11.
https://doi.org/10.1093/database/bay132
PubMed